nevertheless

それにもかかわらず、好きなものを好きと叫ぶだけ

だから何?なんだけどATEEZのSay My Name MVに登場する絵画について

突然だけど自分用メモ。

書いても忘れるし、すぐに別の仮説も立ててしまうのでだから何だったの?となると思います。

描かれている砂漠の元ネタを仮説

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描かれてる砂漠?木?は、アフリカ大陸南部、ナミビア共和国に存在する世界最古の砂漠と言われる"Deadvlei(デッドフレイ/別名:死の沼地)"と仮説。

デッドフレイは川の洪水により沼地が形成されたが、気候変動により乾燥した気候になり沼は干上がった。

その際にあまりにも乾燥しすぎ、微生物による分解がされず900年以上も前に枯れた木々が当時の姿のまま聳え立つ、時間の止まった不思議な地。

 

ディストピア(dystopia)とはこのことだ。と言われる程にこの世のものとは思えない場所らしい。

神秘的であるが砂漠と木のみの暗黒社会

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燃えて(?)壊れかけた絵画の仮説

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MVの中でも象徴的な半分燃えた(?)壊れかけた絵画。

Valerie Hegarty(ヴァレリーヘガティ)というアメリカのアーティストが2007年に制作した"Niagara Falls(ナイアガラの滝)"に似たものを感じる。というか額の崩壊の仕方がほぼ同じのため、関連性を考えてみます。

 

彼女の作品の面白いところは制作したものを破壊していく過程にあります。

アメリカの神話・政治を中心に植民地時代の家具、アンティーク食器、風景や国民的人物を再作成し、それらの歴史的意義に関連するモノによって破壊している。

つまり自然を文明化する、フロンティア精神によって起こった破壊*1を表した作品が多いらしい。

彼女作品についての解説は少なく、英文のものが多いので伝聞的な書き方であることはお許しください。。

 

ATEEZの世界観と関連しそうなこと書き置き

・時間軸のわからないデッドフレイの空間

アメリカ神話(おもにマヤ神話:月と太陽などの天体/嵐/雨/トウモロコシ/虎/スペイン/巨人討伐)

・破壊(ブルノリヤMVで燃える演出やDon't Stopでホンジュンがピアノを破壊して燃やす演出)

 

今日の仮説

デッドフレイとヴァレリーヘガティのナイアガラの滝の融合は"悪化した社会=ディストピア"を表現したかったと考える。

*1:=かなり簡単に言うと、「悪化する社会」

【訳】ATEEZ ZERO:FEVER EPILOGUE Diary verストーリー

ダーイブ遅ればせながらエピローグ訳上げさせてください。

彼らもついに次の章へ進むと公言したので今しかないと思って書き上げました。

過去ストーリー

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A INTRO

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"滅亡を前にした人類を救うこと"

マヤ遺物を盗んだとされる3人組、

新興宗教団体‘サイエンサルバール(Sciensalvar)’*1であることが明らかになった。

 

国立中央博物館で展示中の‘マヤ文明展’でマヤ遺物を盗もうとした3人組が当時勤務していた請願警察*2に逮捕された。

ソウル龍山(ヨンサン)警察署は17日、特殊窃盗未遂などの容疑でA氏(31)、B氏(28)、C氏(21)を逮捕し調査をした。彼らは先日の10日午前10時5分に‘マヤの時間、運命そして予言’展示館に展示されている遺物を盗もうとした疑いだ。

 

A氏は犯行理由を尋ねる取材陣に「滅亡を前にした人類を救うためには盗まなければならなかった。」と言った。

彼らは新興宗教団体‘サイエンサルバール’の信者であることが明らかになり、サイエンサルバールの教祖ヘンリージョーの影響を受け、犯行を計画したと推測される。

 

サイエンサルバールは科学者ヘンリージョーが1999年に創始した新興宗教だ。

人間をエネルギーの集合体と信じ、不確実な未来から来る人間の不安を科学で解決することができると信じる宗教として知られている。ヘンリージョーは創始後、公式的な席でたびたび砂時計模様のマヤ遺物について言及しており、遺物の中に凝縮されたエネルギーが人類を救うことができる鍵になると述べてきた。

 

ヘンリージョーが言及したマヤ遺物は“月の動きを盛り込んだ砂時計”でマヤ専門家らの間でも解釈がまちまちであるが、当時には珍しい冶金術*3を活用した遺物で儀礼用に使用したものと解釈するのが学界の定説だ。

 

01. SAN

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ヨサンがいなくなり、この場所に戻ってきてからいつの間にか一週間が過ぎた。

存在しないこの場所は異なる次元に旅立つ前に僕らが止まっていた場所だ。

街の風景も人々も見慣れたそのままだったけどたった一つ、時間帯が変わった。

簡単に言うなら、僕らは過去に戻った

 

ユノの実兄が交通事故に遭う少し前、僕らがアジトに集まる前の時間だ。

おそらくクローマーが割れて少しの時間が歪んだと推測した。

ユノはその歪みに喜んだ。

過去に戻りながら事故で失った兄を取り戻したからそうだろう。頭では理解できるけど喜ぶユノが内心薄情だった。過去であれ現在であれ僕らは今生きているが、ヨサンはいないから。

クローマーが割れた以上、あの場所に戻る方法はないから。

 

ぼんやりと時間だけが過ぎて、ソンファ兄さんが急いで入ってきた。

「これクローマーだよね?」ソンファ兄さんが新聞記事を1つ見せてくれた。

国立中央博物館で展示されているマヤ遺物窃盗未遂に関する記事

“月の動きを盛り込んだ砂時計”

それはクローマーだった。

 

02. SEONGHWA

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「考えてみれば僕が夢で受け取り、割れたクローマーは黒いフェドラの男がくれたんだ。

彼らの次元に存在したクローマーだったんだ。そうだとしたら現在のこの世界にもう一つクローマーが存在していると言うことも不可能なことではない!そのクローマーを使用してヨサンを見つけてまた持っておこう!」興奮したホンジュンの言葉にメンバーたちは危険で不法的なことだと難色を示した。

 

“不法でもなんでもそれが重要なのか?それならヨサンは?そこにそのまま取り残すのか?”

 

そうだ、過去の僕だったら、常識、規則の枠から外れることを知らなかった僕だったら、ホンジュンがクローマーを盗もうと言ったとき、同じ反応をしただろう。

そしてもっと怒ったかもしれない。だけど今の僕はあの時の僕とは違う。

何よりもヨサンを探すことが最優先だ。

 

「もう過去に留まらないことにしたじゃないか。違う世界を去った時、みんなで決心したんじゃなかったのか?」

僕らはわかっていた。ここが現在ではないことを。だからこそ行かなければならない。

全てを元に戻すために。

 

しばらく考えを整理していたメンバーたちは一人二人とクローマーを盗む計画に同意し始めた。みんなが賛同したその時、ユノが静かに言った。

「僕はここに残るよ。兄さんから離れられない。」

 

03. JONGHO

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信じていたユノ兄さんの発言は衝撃的だった。複雑な気持ちを落ち着けようとアジト周辺を歩いた。同じような気持ちだったのかミンギ兄さんも静かに僕と僕のそばを歩いた。

 

「僕はユノの決定を尊重する。」

訝しい顔でミンギ兄さんを見つめると、兄さんは慎重に言葉を続けた。

「僕も祖母を失うかもしれないと思った時、夢もメンバーたちも全て贅沢なんだと思ったんだ。多分ユノはもっとそうだろう。一度失った人を取り戻したのだから。もう失いたくないだろう。」

ミンギ兄さんを殴った瞬間を思い出した。

僕らの夢が贅沢だと言う言葉とともに辞めるとミンギ兄さんが言った瞬間、深く裏切られたような気持ちで僕は思わず殴ってしまった。すぐに後悔したが...

 

「今更だけど実は誰よりも諦めたくなかった。」

諦めることを決心した理由、あの日ミンギ兄さんの唯一の家族である祖母が倒れたという。

メンバーたちと笑って騒いで幸せな時間を一人だけ楽しんだことが申し訳なく感じられたと。その気持ち全てを推し量ることは出来ないが、ユノ兄さんも複雑だろうと思った。

失った実兄を取り戻した気持ちと、ヨサン兄さんを助けたい気持ちの間で葛藤し、一番辛い人はユノ兄さんだろう。

 

僕らは長く長い話し合いの末、ユノ兄さんの決定を尊重することにした。

誰も決定を強要することは出来ないから。

 

04. YUNHO

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今頃博物館の前でみんな集まっているだろうな。なんでこんなに不安なんだ。みんな計画通りうまくやっているんだろ?

 

携帯を1分に何度も確認するのか。 という兄さんの言葉に僕はきまり悪そうに笑いながら携帯を下ろした。大したことじゃないと言って兄さんの左足を揉み始めた。

 

「あまりにも変わったんだ。まあ毎日バイクに乗りながら彷徨っていたよりは今の方がずっといいけど、ここ2週間であまりにも急に変わったから適応しきれてないんだ。」

それもそのはずだ。僕らは未来を見て来たから。

「神様が兄さんの足を少し不自由にする代わりに完璧な手を与えたみたいだ。」

兄さんが物言いたげな目で見るのでギターを弾く兄さんの真似をした。

呆れたように笑った兄さんは左足を揉んでくれと言った。

生まれつき機能障害のある右足の代わりに左足が両足の役割を果たしているため、兄さんの左足はいつもパンパンに浮腫んでいる。

「確かに足が丈夫だったらこうして座って楽器に触れるとは思わなかっただろう。そう思えば何かが足りないことは人を目覚めさせるような気もする。な?」

 

そう言って兄さんは作業室の隅にあるテレビをつけた。テレビにはニュース速報が流れていた。

サイエンサルバール教祖、ヘンリージョーが100人を連れて国立中央博物館へ攻め込み、マヤ遺物を盗み、それを阻止しようとした少年たちが人質に取られたと言うニュースだった。

反射的に立ち上がった。

人質に取られたという少年たちはメンバーたちだった。引き出しの中のバイクの鍵を取り出して兄さんに叫んだ。

「兄さん、今日は絶対に外に出ないで。絶対、絶対に出ないで!」

 

05. WOOYOUNG

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宗教団体と言わなかったか?でもなんで...

ヘンリージョーの刃物が僕の首に向いているとは...どうしてこうなったんだ。

 

午後4時博物館前で会った僕らは3人ずつチームに分かれ入ることにした。

イムリミットが近づくにつれ、警備の警戒が緩む隙を狙って1チームが視界を遮って、1チームがクローマーを盗んだ後、すぐさまヨサンがいる場所に行くのが僕らの計画だった。

しかし博物館に入る前に僕らの計画はダメになった。展示場の外に溢れ出ている赤い服の群れの中に、一人黒いテックウェアをきた男がクローマーを持っていた。

長く白い髭と右頬にある黒い点、大きなゴーグル。彼がサイエンサルバールの教祖ヘンリージョーだった。

 

彼らからクローマーを取り戻さないといけなかった。今度逃したら帰るすべがないかもしれない。ちょうどその時、女子高生たちが赤いブランケットを肩に巻いて僕の前を通り過ぎた。

ブランケットを頭から被って、サイエンサルバールの群れに入った。戸惑う女子高生たちの顔を後ろにしてメンバーたちもブランケットを被ったまま群れに合流した。

 

ゆっくりヘンリージョーとの距離を縮めた。腕だけ伸ばせばクローマーが取れる距離まで近づいた時、“バンッ!”と空砲弾を撃った警察がヘンリージョーとサイエンサルバール信者たちを遮った。

ヘンリージョーは込み上げる笑いを堪えながら僕に囁いた。

「ちょうど人質が必要だったんだ。来てくれてありがとう!」

 

06. HONGJOONG

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“頭を働かせろ、ホンジュン。頼む、考えろ!”

何も思いつかない。

 

一度も感じたことのない恐怖感で思考が止まった。“バンッ!”ともう一度警察が空砲弾を撃った。警察は最後の警告として「人質を解放しなければ警告射撃なしで発砲する」と叫んだ。

信者たちがざわめくとヘンリージョーは動揺しないようにと大声で言った。

 

その時だった、轟音を立てながらバイクの群れがここへ向かって走ってきた。

6台のバイクがサイエンサルバールの群れ周辺でぐるぐる回り始めた。意図のわからないライダーたちの行動に信者たちは不安に思い始めた。

ヘンリージョーが何と叫んだのか、騒々しい排気音のせいで横の人の話声も聞こえなかった。

見慣れステッカーを貼ったバイクが目に入った。ATEEZ YH ユノだ!

そうならば他のライダーたちはユノの友達だろう。

 

ユノの計画が何なのか直感的にわかった。

信者たちがコントロールできないので、ヘンリージョーが人々の方に目を向けた。

「ウヨン!!」

 

僕の叫び声を聞いたのか、それともウヨンも直感的にユノだということに気づいたのか、ウヨンはクローマーを掴んで当てもなく走り出した。

信者の群れを抜け出すや否や、ユノとライダーたちは僕らを各々のバイクに乗せて速度を上げた。

 

警察たちが信者たちを取り押さえようとしている間、遥か彼方に一人逃げるヘンリージョーの姿が見えた。

 

07. MINGI

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「やっぱり戻ってくると思った!」ユノの後ろで僕は歓声を上げた。

 

風を切りながら走り、喜びに酔いしれて叫んだその時『後ろの車!!』横を走っていたホンジュン兄さんの言葉に道路を刺しっていた6台のバイクは急いで方向を変え、その勢いで皆地面に倒れた。

僕らを襲ってきた車は速度を維持できず歩道に乗り上げ通行人たちにぶつかった。

倒れた通行人たちを見ていたユノの瞳が揺れた。

 

「兄さん!」ユノが叫びながら走っていった先にはユノの実兄が倒れていた。博物館の方向に向かっていたと思われるニュースの中にユノのバイクを見つけて来たようだった。

ユノのお兄さんはゆっくり目を開けてこう言った。

「もしかして今5時7分か?」

その質問に僕は携帯を確認した。

午後5時7分だった。

「僕がこの日、この時間に車に轢かれたと書かれていたけど」

ユノは驚いた目で兄を見ると兄は辛苦の末に言った。

「ごめん、机の上にお前の日記帳が置いてあったから、

お前に何かあったようだったけど何も言わないから。」

苦しそうにしばらく息を整えて、話を続けた。

「とんでもないことが書かれていたから小説だと思ったけど、今、これを見ると違うようだね。」

 

「兄さん早く病院へ行こう。早く。」ユノが涙を拭いて兄さんを立ち上がらせようとしたがユノの兄さんはユノの腕をじっと掴んだ。ユノは兄さんをまた離さないように兄さんの手をぎゅっと握った。

 

「必ず言いたいことがあるんだけど...僕が怪我をしたのはその時も、今もお前のせいじゃない。だから過去の僕はただ過去のまま残して、お前の道を進んでくれ。」

ユノの兄さんは啜り泣くユノの頭をゆっくりと撫でた。

「愛する弟よ、僕がいつも言ってるだろう?一日をよく耐えただけでも君は最善を尽くして生きたんだって。2週間本当に幸せだった。ありがとう。」

その言葉を最後にユノの兄さんは意識を失った。ユノはユノの兄さんの胸に顔を埋めて泣いた。

 

ひっくり返った車の運転席から誰かがよろめきながら降りて来た。ヘンリージョーだった。

頭を怪我したのか顔には血が流れていた。ヘンリージョーの視線はウヨンの手にあるクローマーに向いていた。胸からナイフを取り出したヘンリージョーがウヨンに向かって乱暴に走ってくるが、「クローマーを返せ!」ユノがヘンリージョーに向かって殴りかかって叫んだ。

ヘンリージョーが転んで、落としたナイフをまた掴んだ。

「早く!」

ナイフを握ったヘンリージョーが僕らの方へ走ってきた瞬間ウヨンがクローマーを回した。

 

08. YEOSANG

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ガラスの棺に閉じ込められてからどのくらい経っただろうか。光一つ入らないこの場での時間は永遠のようだった。僕が閉じ込められているガラスの棺の前には政府に反旗を翻したレジスタンスたちが生体エネルギーを奪われたまま石像のように並んでいる。生きても死んでもない彼らの姿が見たくなかったのかアンドロイドガーディアンたちは彼らの姿を黒い布で全て隠していた。これ以上我慢できないのは黒い布を被った人々の中にグライムズ姉弟もいるという事実だ。

 

クローマーが割れて噴き出した光を見て心配になったグライムズ姉弟とレフトアイはすぐに美術館に駆けつけた。数多くのアンドロイドガーディアンに囲われた彼らは捕まり、不幸中の幸いにもレフトアイはバンカーを抜け出したが、レフトアイは右腕を、グライムズ姉弟は生体エネルギーを奪われて捕まった。

 

どのくらい時間が経っただろうか。いっそのこと感情を失いたくなるほど辛かった。いや、むしろガーディアンが僕を殺してくれるならいいのに。

 

考えがそこまで行った時、どこからかラッパの音が聞こえた。僕を監視していたガーディアンたちが外へと飛び出した。打撃音とうめき声が閉まっているドアの向こうから聞こえてきた。僕も思わず両手でガラスの棺を叩いた。生きたかった。そうだ、僕は生きたかった。

「頼む、誰か僕をここから出してくれ!頼む!」

 

その瞬間ドアが開くとしばらくの間見れなかった光が差し込んだ。開かれたドアの後ろでは黒いフェドラを被った黒い男たちがアンドロイドガーディアンと戦っていた。

『ヨサン』

僕を呼ぶ優しい声。いつの間にかガラスの棺の前に近づいていた男は黒いマスクを外した。

安堵で涙が溢れた。ソンファ兄さんだった。

 

Z OUTRO

レジスタンス団体‘黒い海賊団’の地下隠れ家。

 

古くて小さい機械の中からシグナルが聞こえて来た。隻腕の男がやって来て古い機械の前に座った。シグナルを聞き取りためにペンを持った男はレフトアイだった。

また経験した喪失感で一段とやつれていた。

 

・・・ ・- -・--  -- -・--  -・ ・- -- ・  ・- - ・ ・ --・・  

 

聞き取ったモールス符号を解釈するレフトアイ。徐々に彼の顔に希望が広がって行った。

レフトアイは人々に向かって叫んだ。

「彼らが帰ってきた!彼らが帰ってきたぞ!!」

 

‘黒い海賊団’も歓呼が地下隠れ家中に轟いた。

 

モールス符号の下にはレフトアイの曲がりくねった字でこう書かれていた。

 

『SAY MY NAME ATEEZ』

 

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*1:実際の読みは定かではないですが英語に倣いサイエンサルバールとします。

*2:官庁や公共団体・銀行などが費用を負担し配置を請願する制度によって配置された警察官。プライベート警察とも呼ばれる。

*3:鉱石、その他の原料から有用な金属を採取・精製・加工して、種々の目的に応じた実用可能な金属材料・合金を製造すること。

【ATTEZ】ZERO FEVER:EPILOGUE

ZERO FEVER:EPILOGUE

2021.11.27 0:00 COMEBACK発表 

UPON THE NEW WORLD(新しい世界の上で)*1

 

 

 

2021.11.27 0:00 COMEBACK発表

僕らの混乱が僕らを導いてきた場の端に立って、
僕らはここに集まった。

欲望、執着、恐怖、
躊躇、自己嫌悪、
トラウマ、欲求不満、歪み

僕らの混乱が僕らを導いてきた場の端に立って、
僕らはここに集まった。

僕らが流した涙と汗は川に戻ってくる。‬
そして、この広大な世界へと導いてくれる。

見つけることができるのか?

この未知の熱と共に彷徨いながら、
僕らは今、新しい道に向かって上昇している。

自分を見つけられる場所へ
僕らのの宝物がある場所へ

 

2021.11.29 0:00 タイトル曲ポスター公開

 

2021.11.29 12:00 コンセプトフォト1公開

 

2021.11.29 18:00 コンセプトフォト2公開

 

2021.12.2 12:00 

 

2021.12.3 17:00 コンセプトフォト公開

 

2021.12.4 0:00 흥 : 興 : Heung Concept Photo

2021.12.5 12:00 멋(The Real) (흥 : 興 Ver.) Title Concept Photo

2021.12.7 23:00 멋(The Real) (흥 : 興 Ver.) 

2021.12.10 12:00 멋(The Real) (흥 : 興 Ver.) Concept Photo

*1:

過去振り返り

ZERO FEVER:Part.1

・・・INTO THE NEW WORLD(新しい世界の中へ)

ZERO FEVER:Part.2

・・・FROM THE NEW WORLD(新しい世界から)

ZERO FEVER:Part.3

・・・OVER THE NEW WORLD(新しい世界を超えて)

ZERO FEVER:EPILOGUE

・・・UPON THE NEW WORLD(新しい世界の上で)

ATEEZくん、ZERO:FEVER EPILOGUE でカムバするってさ

超高速カムバックということが発表されてから1日後、まだ気持ちが落ち着かない中公開された意味深いメッセージ

ぜーんぜん意味わかんなくて嫌になっちゃう☆

とりあえず訳貼り付けておきます(ただの備忘録)

欲望、執着、恐怖、
躊躇、自己嫌悪、
トラウマ、欲求不満、歪み

僕らの混乱が僕らを導いてきた場の端に立って、
僕らはここに集まった。

僕らが流した涙と汗は川に戻ってくる。‬
そして、この広大な世界へと導いてくれる。

見つけることができるのか?

この未知の熱と共に彷徨いながら、
僕らは今、新しい道に向かって上昇している。

自分を見つけられる場所へ
僕らのの宝物がある場所へ

文中の下線アルファベットを並び替えると"FEVER EPILOGUE"になるっていう小細工はちょっとイヤラシイヨ!KQさん!()

センターのロゴはZERO:FEVER Part.1のロゴで、左下は新しく"ATEENAGEZ"というATEEZ+TEENAGERSの造語なのはグループ名由来の伏線回収くさいし、FEVERシリーズが学生物語から始まったことを思い出させる。そして何より"멋(The Real)"を期待してしまうね?!

そして全然意味わかんないと言いながらも冒頭の8つのキーワードはZERO:FEVER Part.1のDiary、Diary film辺りが関係してそうな気がする。

①欲望 存在を忘れられたくないホンジュン
②執着 辛くても決められたことをしたいソンファ
③恐怖 舞台恐怖症のウヨン
④躊躇 父親に決められたレールから外れたいけど自分のせいで仲間が傷ついたことを知りみんなから離れたいと思うヨサン
⑤自己嫌悪 引っ越しを繰り返し友達付き合いがわからないサン
⑥トラウマ 交通事故で兄を亡くしたユノ
⑦欲求不満 怪我と仲間割れで立て続けに夢を失うジョンホ
⑧歪み 一人でいるべき幸せになってはいけないと考えるミンギ
(※だいぶ要約しすぎている)

この8人が集まって…ということなのか。端の場所に立つという表現もモヤモヤするけど。今回はこの辺で失礼します。

【備忘録/ヨントンレポ】ヨサンくんの顔面は天才でした。

本日、私は初めて「ヨントン」をした。

ヨントンとはKPOP界隈でコロナ禍より広まった自宅にいながら推しと繋がれる!新しいアイドルとファンのコミュニケーション形式であり、「영상통화(ビデオ電話)」の略称である。

これまで友人、YouTubeSNSでも数々のレポは見てきたが私自身が参加するのは初めてだった。私がKPOP界隈に戻ってきてから大きく変わったことは「ヨントン」と言っても過言ではない。

早速今回のATEEZ JAPAN 1st Single 「Dreamers」封入特典企画オンライントーク会(通称ヨントン)のレポに入る。

まず今回私が参加したヨントンは日本公式主催であり、抽選式で当選メンバーがランダム、30秒という時間制限、指定された専用アプリを使用するものだった。推しと必ず話せるわけではないし、本国のように1分以上話すことは出来ない、スクリーンショット画面録画など一切禁止であったことを前提として読み進めて欲しい。

当選した時点でメンバーが分かった。私はヨサンだった。

ヨントン数日前、公式のアカウントと申し込んだチケットボードから「シリアルコード事前入力よろしく!」と案内が届く。この時点で少々手間が多くめんどくさく、頭も「?」だったがとりあえずマニュアル通りに進行した。

当日使用するアプリ「With Live Meet&Greet」に案内されたシリアルコードを入力し、当日の時間、順番を把握した。私は1部10:50〜の朝一組だった。

さて、時は2021年11月3日 水曜日だが文化の日で祝日の本日を迎える。しがない会社員の私にはありがたい日程だった。ありがとうJP公式。

事前に話したいことを決めるつもりが、言いたいこと、伝えたい思いが溢れすぎ、30秒なんか何も話せなくない?!と思うと何も決まらないまま開始1時間前を迎えた。しかし何か決めなければ大事故になってしまう。と泣く泣く決めた話す内容。

私の中で、ヨサンはATEEZで一番面白い人だと思っている。ウヨンやサンくんが面白いメンバーだと思われがちだがこれは譲れない。Vlogリアリティ番組などなど何を見てもいつも一番面白い挙動を繰り広げているのだ。

そのため「ヨサンがATEEZで一番面白い人だと思っているけどヨサン自身はどう思っていますか?」この一文だけは必ず伝え、そして答えを聞こうと友人にも宣言し、挑むことにした。

時間は迫ってくる。ついに本人確認が始まった。

アプリの指示に従い本人確認を始めると、スタッフの方に身分証明書の提示を求められ、注意事項の説明を受けた。ここまであっという間に進み待機室に送られる(多分スタッフ操作で勝手に行きました)。

高鳴る心臓と待ち番号「あなたは8番目」という画面。友人からWith Liveのフィルターはとても盛れるから必須だ!と聞いていたのでつけてみる。ビックラコイタ、キョンシーみたいな真っ白なお化けが画面に映っていた。どうやらフィルターは合う人合わない人がいるらしい。後者だった私は危うく遅れたハッピーハロウィンしちゃうところだったぜ…と手に汗をかきながら急いでフィルターを外した。

いよいよ訪れた私のターン。(以下実際には韓国語で全て話していますがわかりやすく日本語で書いています。)

(きらきらピカピカシャキーン!!!!)

ヨサン「アンニョンハセヨ」

目の前には眩しすぎる、アンドロイドのように美しすぎるヨサンが映った。

あまりの綺麗さに言葉を失いながら脳内では別の私が叫ぶ。(時間はないぞ!喋るんだ!!)

そして口から出たのは

私「あ、アンニョーン、私はシェルヌナです」

ヨサン「チロヌナ」

私「いや、シェルヌナ…」

ヨサン「おーあいごー*1、シェルヌナ初めまして」

画面に表示された残り10秒のカウントダウン

用意していた話が一ミリも出来ないこと、今から聞いたら私が話して終わる…と焦りだけが残り、笑うしか出来なかった。

3秒ほど気持ち悪くデュフデュフと良くあるヲタクを表現する笑い方を繰り返した後、ほぼ無意識的に脳直で出たのは

私「顔面天才だな!!!!」この叫びだった。

もちろん両手はグッドポーズに本気の笑顔まさにこの画像の女性のように。

https://tabizine.jp/2015/04/11/32998/

ヨサンは手を叩きながら、そしてキャスター付きの椅子なのだろうか?後退りしながら大爆笑していた。

そしてそのまま終わった。私の初めてのヨントン、ヨサンとのミーグリ。ありがとう、ヨサンという気持ちと同時にとても申し訳なく、不甲斐ない気持ちも沸いたのは終わってから1時間後のお話。

終わった直後は用意したことが一ミリも言えなかったこと、なぜか突然自己紹介を始めた自分の図々しさと脳直で顔面天才!と叫べる自分のヲタク力に笑いしかなかった。

ここまでくだらないレポにお付き合いくださった皆様ありがとうございます。今回の経験で私が学んだことは


1.自己紹介はするな。
30秒という限られた時間に自己紹介は不要だ。あっちにはきっと名簿があるだろう。(多分)名乗らずとも愛は伝わる、想いを伝えよ。

2.カンペを用意してその通りとにかく話せ。
一応簡単なカンペは用意していたが…私の場合の敗因は自己紹介をしたことだ。が、カンペを用意し、初めはとにかくそれを話せば回答は得られただろう…。ヨサン的にATEEZの中で一番面白いは誰なのか。これを聞くまで私は死ねない。(重)
3.残り10秒のカウントダウンに屈するべからず。
突然、そして想像以上に爆速で登場する「残り10秒…9秒…」この魔のカウントダウンに私は一発お見舞いされてしまい、気持ち悪く笑うことしか出来なった。冷静になれば10秒は意外と長い。諦めたらそこで試合終了です。こればっかりは安西先生の言う通りだったから屈するな。立ち上がって10秒を自分のものにせよ。
4.フィルターは要らない人だ。
これは試してなんぼだが、私は危うくキョンシーでハッピーハロウィンしてしまうところだった。確かにめちゃくちゃ色が白くなるが自宅が明るい人、リングライトが明るい人には正直おすすめしない。


以上で今回の反省と振り返りとする。またいつか機会があるその日には今日の反省を生かし挑みたい。 そしてもしも、これからヨントンを初めてする人がこの記事を読んでいたら、私のような凡ミスパラダイスはしないように反面教師として受け取ってほしい。

*1:あ、すみませんみたいなニュアンス

【訳】ATEEZ ZERO:FEVER Part.3 Diary verストーリー

FEVERシリーズのPart.3ついに出ました。ATEEZの物語はどう進んだのか、そして次はどうなるのか。まだまだ気になるところが詰まっているのでその1%だけでも知りたい。そんな思いで今回も訳しました。(意訳あり)

過去ストーリー

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INTRO

第4次産業革命以降、科学技術が急速に発展し、平均寿命が200歳まで延長された。寿命が延長されることによって正規学習過程が40年に延長された。 単純に世界を理解するための基本知識を習得するのにはそれだけの時間がかかる。

中央政府はAIシステムを通して全ての物事を効率的かつ予測可能にして理想的な社会を作ることにした。

全ての予想外の出来事*1を取り除く、「一括統制政策」を進めるということだ。

AIシステムは全ての予想外の出来事を計算し、政策はこれを通じて社会統制が可能だったが、ただ一つ、人間の感情は計算が不可能だった。

新しい予想外の出来事をバグと判断したAIはディープラーニングで測定不可能だと思っていた個々人のエネルギーを計算して取引まで可能な新しいマーケットプラットフォームを作り出した。

芸術分野の全面禁止、さらに新エネルギー取引システムまでも全て統制することで人間の感性、感情、自由意志が次第に薄れ、全人類がシステム維持のための部品程度に転落してしまった。

01 JONGHO

審判が試合再開を告げた。

相手チームに渡ったボールを仲間が奪い、僕にパスし、僕は華麗なドリブルと一緒にコートを横切った。ブロックを避けてレイアップシュートをした。ボールがリングを通過した!逆転だ!

興奮した気持ちで着地すると突然コートの床が目の前に迫ってきた。

足首を挫いたか?頭が真っ白になった。

床に着く直前に誰かが僕の腕を掴んだ。

「ジョンホ!」

聞き慣れた声だ。お馴染みの声。誰だ?光に目が慣れると僕の腕を掴んだその姿が見えた。医者だった。医者はゆっくりと口を開いた。

僕の足首について。日常生活には問題ないがバスケは出来ないといった。仲間たちは残念な視線だけ残したまま離れていった。僕を掴んでいる医者の手を振り払いながら遠ざかる仲間たちに向かって叫んだ。

頼むから僕を連れていって!どうか僕を捨てないで! 僕はさらに激しくもがいた。

その時もう一度 「ジョンホ! チェジョンホ!」

医者の顔の向こうにヨサン兄さんの顔がうっすら見えた。 兄さんは空いている腕を伸ばして僕の腕をしっかりと掴んだ。混乱して身悶えが治った。

ヨサン兄さんは僕を引き上げ、防毒マスクを勢いよく被せてくれた。何度か深呼吸をした後、周辺がはっきりと現れた。

僕たちは崖の近くに座り込んでいた。

言葉では言い表せない表情でヨサン兄さんを眺めた。兄さんはグライムズ少女の声を見つけたと言って僕の手を掴んだ。そして温かく笑いながら言った。

「ここを出よう」

02 YUNHO

レフトアイが振り回したバットは間一髪僕を外れ、捨てられたガラス窓に当たった。 割れたガラスの破片があっちこっちに飛び散った。僕は微動だにせず彼を見た。

そうするほどに彼はもっと頑なにバットを振り回した。バットに当たったものは無惨に砕けて割れた。

そして僕は彼に向かってゆっくり近づいた。

メンバーたちが僕を引き止める声が聞こえる。しかし妙な哀れみが、哀れみを超えたある感情が、恐れをなくし僕を彼の前に立たせた。

レフトアイはバットをまだ握りしめていたが、瞳は揺れていた。

幻覚症状がある程度消えたような目つきが感じられた。

「あなたの過ちではありません」

ストンと床に落ちたバットと一緒に糸が切れた人形のようにレフトアイも座り込んだ。

「初めから誰かを傷つける気などなかったでしょう」 彼は悲しそうな目をして涙を流した。これまでずっと隠し続けていた感情とともに。 彼は娘を亡くしたその日から何度も自責の念に駆られたことだろう。

もしもあの日にあそこへ送らなければ、もしも私が一緒にいたら、もしも、もしも…

僕は彼を見て、まるで鏡の前に裸で立っているような気分だった。

03 MINGI

「あの少年たちが黒い海賊団を救ってくれるだろう」

アンドロイドガーディアンのバンカーへ向かう海の上でメンバーたちは眠り、僕は少しの間船の甲板に出た。グライムズ少年の自信に満ち溢れた声が聞こえる。プレッシャーのある会話に口を挟みたくなくて静かに身を隠した。

彼らはレフトアイの娘が踊っている動画を見ながら、心から思い切り笑って歌っていた時代を懐かしんでいた。黒い海賊団を救出すればそんな日がいつか訪れるだろう、とお互いを慰め合った。

「海を見て」 声を取り戻したグライムズ少女が小さく叫んだ。夕暮れの空の色に似てオレンジ色を纏った海がうねっていた。綺麗だった。

「これを逃して生きてきた。」レフトアイが言った。 過ぎた過去に目隠ししたままもがいていたと。

彼らはしばらく黙って海を見つめていた。全ての心配事が消えたようにグライムズ姉弟は歌を口ずさみ始めた。口ずさんでいた歌は少しずつ大きくなり、レフトアイは悪戯っぽく踊った。可笑しかっただけど愛らしいダンスだった。

僕も思わず小さく笑った。

風は穏やかに吹いて僕の頭をくすぐった。海は宝石を抱えたように輝いていた。いつの間にかレフトアイとグライムズ姉弟は歌を歌いながら一緒にダンスをしていた。

誰かが言っていた。踊るということは人生に対する意志がほんの少しでもあるということだ。だから絶望の前でも踊ると。

そうだ、僕もいつも逃げて生きていたかもしれないな。不幸に囚われて現在を、今を見てなかった。 絶望の陽は地平線の向こうに姿を隠し、希望の星が空に浮かんでいた。爛漫としたオレンジ色の光は消え、海は次第に星を纏い始めていた。

04 WOOYOUNG

翌日の午後遅くに島に到着した。 沈んだ午後の日差しの間にペンションとサンベッドが散らばっていた。浜辺の砂の上に足を踏み出すとポカポカと熱が上がってきた。一時は「休養の島」という異名を持つ島だったが休息と旅行が時間の無駄遣いとなった今では誰も住まない無人島になったという。

迅速な脱出のためにグライムズ姉弟、レフトアイは船に残り、僕らは島に降りてアンドロイドガーディアンのバンカーがありそうな場所を探した。 意外にもバンカーを見つけるのは難しくなかった。

生命の痕跡が消えたこの島で慣れた黄色の煙を絶えず吐き出すところは一ヶ所だった。到着するとそこは島の真ん中に位置する美術館だった。

美術館だなんて。全ての芸術活動を禁止させた彼らが美術館を自分たちのバンカーにするなんて。

僕らはがらんとした美術館のロビーを通り、展示場の方へ歩いた。展示動線を案内する矢印が示す方から黄色い煙が出ていた。 煙の幻覚症状を楽しんでいたアンドロイドガーディアン何人かが床にぐったりしていた。そしてその最後には黒いフェドラの男たちがガラスの監獄に閉じ込められていた。

05 HONGJOONG

煙の中を横切りながら到着したところには彼がいた。いや、より正確に言えば彼らがいた。僕らが夢の中で出会った黒いフェドラの男たち。一人だけが壁にもたれて、かろうじて持ち堪えていた。 直感的に彼らを救わなければいけないと思った。

ドンッ!とガラスの壁に体当たりをした。微動だにしなかった。 もう一度体当たりをした。ドンッ!その音で壁に寄りかかっていた男が顔を上げた。

「やっと来たな。」 彼はなんとか手を伸ばしてつけているマスクを外した。彼の顔を見るや否や僕はそのまま固まった。彼は僕だった。僕と同じ顔をしていた。

「よく聞け、私たちが君達をここに呼んだ。」 もはや信じられないことの連続ではあったが、僕と同じ顔をしている者と向き合っているこのとんでもない状況に僕は首を横に振った。

「私たちはここに捕まっているから、誰かが私たちの仕事を引き継いでくれなければならない。ここまで来て感じただろうがこの世界には変化が必要だ。」

「なんで僕たちなんですか?なんで同じ顔なんですか?」 僕は彼の言葉に質問しながらガラスの壁に体当たりを続けた。ぶつかってぶつかってぶつかってみてもガラスの壁は割れる気配がなかった。

「今全てを話す時間はない。煙がもっと薄くなったらガーディアン達に見つかるだろう。一旦このようにしてみて。」 そして彼は僕らみんなにガラスの壁に手のひらを当てるように言った。僕らは彼の指示通りにガラスの壁に手を当てた。彼も手を伸ばして反対側のガラスに手のひらを当てた。

「誰もが壁にぶつかる。初めから壁など無かったらなんでも幸せだと思うが、簡単に手に入れられるものは簡単に失うんだ。」 禅問答のような彼の言葉に僕らは顔を見合わせた。

同じ顔の男達、今まで経験した信じられないこと、この世界に対する果てしない疑問と理解できない頭の中と関係なく、何か熱い黒い光のエネルギーが僕らを包み込んだ。

黒い光が消えるにつれ、彼らのブラックスーツが僕らに着せられていた。

06 SAN

呆気にとられたまま黒い海賊団のブラックスーツを調べていると、ガラスの壁の向こうのホンジュンヒョンとそっくりな男が「今すぐ明かりを消して煙が全部なくなる前に逃げろ」と叫んだ。

アンドロイドガーディアンが展示場の真ん中で燃やしているのは新エネルギーで凝縮された人々の記憶だった。 床に落ちた焼け残った記憶たちをよく見た。

愛する人に告白した記憶 犬と海辺を散歩した記憶 友人と初めて一緒に旅行した記憶

小さいけれど大切な思い出だった。このような記憶は挫折に簡単に崩れない支えであり、希望だった。 アンドロイドガーディアンは希望を燃やしていた。他人の希望を燃やしてその煙に酔っていた。怒りが込み上げてきた。

その時ソンファヒョンが叫んだ。

「ヨサンがいない!」

07 SEONGHWA

ヨサンがいなくなったことにパニックになった僕らはがむしゃらにロビーへ走っていった。幸いにも反対側の展示場にヨサンが同じタイミングで走ってきた。安堵で向かい側の展示場へ向かうと自分の後ろを見回していたヨサンが僕らに光っている何かを投げた。クローマーだった。

やっと家に帰れるという喜びも束の間、ヨサンの後にアンドロイドガーディアンが溢れ出てきた。一番デカい奴がヨサンの首を掴んだ。クローマーを渡さなければヨサンの首をへし折ると言い、ヨサンの首をつかんで持ち上げた。方法が他になかった。クローマーを持ったホンジュンがヨサンに近づこうとするとアンドロイドガーディアンは「来ないで、クローマーを投げろ」と命令した。

「絶対に渡すな!クローマーも奪われたら僕らも捕まるから!」ヨサンが叫んだ。 最悪の状況だった。クローマーを渡さなければヨサンが危険だ。クローマーを渡せば僕らみんなが捕まる。 僕ら7人のためにヨサンを犠牲にすることはできない。どの選択をするべきなのか。

ホンジュンも同じ考えをしているようで、僕らとヨサンを交互に見た。心に決めたようにホンジュンは言った。

「ヨサンを僕らの真ん中まで送ってくれるならクローマーを投げてやる」と。

08 YEOSANG

この美術館の中でアンドロイドガーディアンはまた簡単に僕らを捕らえるだろう。それなら僕を救ってクローマーも手に入れる方法は?…ない。あっちこっちに彼らがいるから。全部僕のせいだ。僕がもう少し気をつけていたら、いや、最初に、初めから僕と出会っていなければ、倉庫から追い出されみんなバラバラにならなかっただろう。そしてこんなおかしな所で今のように危険にさらされることもなかっただろう。

そんな考えをしている間に、いつの間にかメンバー達とガーディアンの真ん中に立っていた。アンドロイドガーディアンはホンジュンにクローマーを投げろと叫んだ。僕は口がカラカラになった。ホンジュンの手に持っているクローマーを見た。

クローマー。僕らがあの砂時計について分かったことが何かあったっけ。ふとそんな考えが浮かんだ。そうしてある考えで止まった。 ギャンブルだけど他に方法はなかった。

ホンジュンがアンドロイドガーディアンに向かってクローマーを投げた。 クローマーは大きな放物線を描きながら飛んでいった。僕は素早く前方へ走ってクローマーを引っ掴かみ、メンバーたちが驚いている間にクローマーを奪い返した。慌てたアンドロイドガーディアンたちが僕を捕まえに追ってきた。 その瞬間僕はクローマーを床に叩きつけた。砂時計のガラスが割れ、砂があっちこっちに飛び散った。ホンジュンが連れて行かれる僕の手を掴もうとした瞬間、ピカッと光った。

OUTRO

「1、2、3、4、5、6………7」 夜明けの重い空気の中に震えるサンの声が響いた。

気がついた時、僕らは全てが最初にここを離れた時のままの倉庫にいた。

サンは「7」という数字が信じられなかった。気を取り直そうと溢れる涙を袖で拭いた。僕らは何も言えなかった。ただお互いの顔を確認するだけだった。

「僕、ジョンホ、ウヨン、ミンギ、ユノ、ソンファヒョン、ホンジュンヒョン……」サンは頭を強く振ってからもう一度確認して自分の頬を叩き、またもう一度数えてみて、そのように何度も繰り返した。その声に涙声が混ざり、いつの間にか言葉を押し潰し、啜り泣きだけが残った。 みんなの顔に冷たい絶望の光が浮かんだ。

「ヨサンはどうなったんだ?まさかあの黒い海賊団のように…」ウヨンはその後の言葉に詰まった。物寂しい風だけが泣き声に代わり、誰もその質問に答えなかった。

ソファーにもたれたまま倒れていたホンジュンが立ち上がった。ホンジュンは終始強く握っていた拳をみんなが見えるようにした。鋭いガラスの破片と僅かな砂に赤い血が混じっていた。 ホンジュンは手のひらをゆっくりとひっくり返した。欠けた破片が下へ、下へ落ちていった。

「(倉庫を)離れてはダメだったんだ。最初から去らなければ何もなかったはずなのに……」 重い空気が倉庫の中に停滞し、流れることが出来ずにいると ドンッ!ドンッ!と古い鉄の扉を叩く音がした。 強張った顔でホンジュンが扉を開けた。誰もいなかった。

その時扉に何かがぶつかって下に落ちた。

「これ…ヨサンのドローンだ。」 「誰が操縦したんだ?」

ホンジュンはドローンについた土を払い落とし、倉庫のタンスの上に優しく置いた。そして開いた扉から見える街の光を見つめた。

彼らは強く感じていた。ヨサンは生きている。

*1:변수:直訳は’変数’ですが、’ある状況を変えさせる影響を及ぼす要素’の意味が近いため以降予想外の出来事と訳します。

【歌詞和訳】Deja Vu/ATEEZ

Song Introduction

두 번째 타이틀곡 ‘Deja vu’는 다양한 타악기들로 이루어진 리듬 위에 신시사이저가 탑라인과 리듬파트를 유기적으로 교차하며 우아한 그루브를 만들어 내는 컨템퍼러리 댄스 팝 장르의 곡이다.

2番目のタイトル曲である‘Deja Vu’は多様な打楽器で構成されたリズムの上にシンセサイザーがトップラインとリズムパートを有機的に交差させ優雅なグルーブを作り出すコンテンポラリーダンスポップジャンルの曲だ。


www.youtube.com

Credits

Deja Vu/ATEEZ
Lyrics by : EDEN, Ollounder, LEEZ, Peperoni, Oliv, 김홍중, 송민기 Composed by : EDEN, Ollounder, LEEZ, Peperoni, Oliv Arranged by : EDEN, Ollounder, LEEZ, Peperoni, Oliv


Lyrics(KR/JP )

음 알고 있지
分かっているだろ
벗어날 수도 없지

抜け出すことはできないだろう
점점 빠져가 save me

どんどんハマっていく(僕を救ってよ)
Please don't leave me

(置いていかないで頼むから)
갈망에 목이 타 woah oh
渇望で喉が渇く
덮칠 듯한 이끌림에
襲いかかる様に惹かれて
감각마저 무뎌져 난

感覚さえ鈍くなる僕

눈앞에 있는 넌 꿈인지
目の前にいる君は夢なのか
현실인지 환상인지

現実なのか幻想なのか

꿈에서 꿈을 꾼 듯한 걸
夢の中で夢を見ているようだ
Oh 내 몸에 전율이 널

僕の体が戦慄して君を
기억하고 있는 것 같아

記憶しているようだ
I know you get Deja Vu

(デジャヴを感じているんだね)

미쳐가
狂っていく
너와 눈이 마주친 순간

君と目が合った瞬間
멈출 수가 없지 난

止まることができない僕は

끝이 없는 갈증을 느껴
終わりのない喉の渇きを感じている
Know you get Deja Vu
(デジャブを感じるんだね)

Da da da ra da da da ra da da da ra
Oh Deja Vu

(Oh デジャブ)

Da da da ra da da da da ra da
미쳐가 I want you so bad oh

狂っていく(君が欲しくて堪らない)

저기요 자꾸만 그런 눈빛이면
ごめんけどしきりにそんな目をされたら
나는 곤란해요 wait wait

僕は困るよ(待って 待ってよ)
저기요 내가 본 꿈에선 이 다음

ねえ 僕が見た夢ではこの次
장면은 아마도 삐

場面は確か ピーーー

No way
(ありえないだろ)
피할 수 없으면 play it

避けることができないなら(やってみろ)
미쳐버린 이 순간 난 이미 game set

狂ったこの瞬間 僕はすでに(終わった)

터질 거 같아 so bad
張り裂けそうだ(最悪だ)
손짓은 더 위험해

手振りはもっと危険だ
Shoot it up shoot it up

(撃って撃って)
빨간 향기가 타올라 날 구속해

赤い香りが燃えて僕らを拘束する
뭐가 있는지 수사할 게 ready

何かあるのか操作するよ
출발하면 뛰어 가빠지는 우리 racing

出発したら走れ 息切れする僕ら(レーシング)


꿈에서 꿈을 꾼 듯한 걸
夢の中で夢を見ているようだ
Oh 내 몸에 전율이 널

僕の体が戦慄する 君を
기억하고 있는 것 같아
記憶しているようだ
I know you get Deja Vu
(デジャブを感じてるんだね)

미쳐가
狂っていく
너와 눈이 마주친 순간

君と目が合った瞬間
멈출 수가 없지 난
止まることができない僕は

끝이 없는 갈증을 느껴
終わりのない喉の渇きを感じている
Know you get Deja Vu
(デジャブを感じるんだね)

Da da da ra da da da ra da da da ra
Oh Deja Vu

(Oh デジャブ)

Da da da ra da da da da ra da
미쳐가 I want you so bad oh

狂っていく(君が欲しくて堪らない)

어느 곳 어떤 시간
どこのどんな時間
어떤 운명이 날 oh

どんな運命が僕を
너에게 끌어당기는 건지

君に惹きつけるのか

네 숨이 내게 닿는다
君の息が僕に触れる
내 숨도 네게 닿을까

僕の息も君に触れるかな
내 숨이 멎는다 해도

僕の息が止まるとしても
다음 꿈에서라도

次の夢でも
Find you in my heart

(君を見つける)

미쳐가
狂っていく
너와 눈이 마주친 순간

君と目が合った瞬間
멈출 수가 없지 난
止まることができない僕は

끝이 없는 갈증을 느껴
終わりのない喉の渇きを感じている
Know you get Deja Vu
(デジャブを感じるんだね)

Da da da ra da da da ra da da da ra
Oh Deja Vu

(Oh デジャブ)

Da da da ra da da da da ra da
미쳐가 I want you so bad oh

狂っていく(君が欲しくて堪らない)

미쳐가 우리는 하얀 도화지 속
狂っていく 僕らは白い画用紙の中
짝을 이뤄가 데칼코마니

ペアを組んでいくデカルコマニー

착각인지 병인지 혼란스럽지
錯覚なのか病気なのか混乱する
내 맘이 널 원하는 건 본능인 거야

僕の心が君を求めるのは 本能なんだ
I get Deja Vu

(デジャブを感じる)